総苞外片の開き具合が3のセイヨウタンポポの雑種の花粉を、マイクロスコープとスマホアプリで撮影してみました。大きい花粉と小さい花粉があるのがわかります。
保谷彰彦さん著作の『タンポポ ハンドブック』(文一総合出版)によれば、セイヨウタンポポの雑種には、染色体を3組持つ3倍体雑種と4組持つ4倍体雑種とがあります。(ちなみに人間は、染色体を2組持っており、父と母から1組ずつもらって生まれる2倍体の生き物です)
4倍体の特徴としては、「外片が強く反り返り、花粉は持たない」ということがあげられるとのことで、花粉の有無が、外片が強く反り返った(開き具合が4や5の)外来種をセイヨウタンポポと4倍体雑種とに分ける目安のひとつになっています。
それに対し、3倍体の雑種は、外片の開き具合が横向きのものが多く、花粉もたくさんできるそうです。
この写真の個体は外片の開き具合が3なので、「3倍体の雑種なのかな」と、フィールドでの観察時点で思われましたが、大きさがバラバラの花粉も観察できましたので、このことからも、おそらくセイヨウタンポポの3倍体雑種であると思われます。
※マイクロスコープは数千円で購入できるリーズナブルなものを使用しています。少し精度には問題がありますが、大きさの確認には使えます。